散骨など6つの納骨タイプ
納骨はお墓に埋めるだけではなく、現在様々なタイプが選択できるようになっています。大きく分けた納骨の6つのタイプについて見てみましょう。
納骨タイプ比較 | お墓 | 納骨堂 | 永代供養 | 海洋散骨 | 樹木葬 | 自宅供養 |
代々継承 | ○ | ○ | × | × | × | ○ |
管理費 | ○ | ○ | × | × | △ | × |
継承者負担 | 高 | 高 | 低 | なし | 低 | 低 |
お墓
遺骨を墓石に納める方法になります。納骨方法の中で最も一般的なのがお墓への納骨です。お墓はその後の管理や維持が必要ですが、家族を祀り子孫へと受け継がれていく大切な場所となります。土地の価格や面積、墓石の大きさなどで価格は様々ですが、最近では色々な形にできたり、名前ではなく故人の好きな言葉などのメッセージを刻めたりと、選択の幅は広くなりました。
お墓の平均的な値段 180万円前後
お墓のメリット
- お墓を代々で受け継いでいける
- 日本の一般的な葬い方ができ、家族親族の理解が得やすい
- 好きな言葉やデザインを暮石に残すことができる
お墓のデメリット
- 維持費や管理が必要になり、次世代の負担になる場合がある
- 継承者がいない場合は、墓じまいを行うことになる
- 他の納骨法に比べ金額が高い
お墓の種類
公営霊園
宗教・宗派を問わず利用でき、地方自治体が運営しているので使用料・管理料などが比較的安価
民間霊園
財団法人や宗教法人から運営業務の委託を受けた民間会社が管理運営する墓地。設備が充実していることが多い
寺院墓地
寺院が管理運営する境内にある墓地で、檀家になることで寺院が遺族に代わって管理をし、手厚く供養してくれる。
納骨堂
遺骨を収蔵する屋内型施設のことを納骨堂といい、骨壺に入れ遺骨を保管するため、土に埋めないことがお墓と納骨堂の大きな違いです。利便性の良い場所に建てられている場合が多く、通いやすさも魅力の一つです。
納骨堂の平均的な値段 30万〜150万円前後 ※収容人数やタイプにより変動
納骨堂のメリット
- 利便性の高い場所にあるため、お参りしやすい
- お墓ほどの費用は掛からない
- 室内が殆どなので、天候や気温に関わらず参拝が可能
- 継承者がいなくなった場合も永代供養が可能
- お墓のように各人が管理する必要がない
納骨堂のデメリット
- お墓に比べて埋葬スペースは小さく限られる
- 機械式などの場合、お参りするまでに時間がかかる場合がある
- 継承する場合はお墓より高額になる場合がある
納骨堂の種類
機械式、ロッカー式、遺灰式など様々なタイプがあります。
永代供養
寺院や霊園がご遺骨を預かり、遺族に代わって永続的に管理・供養することを永代供養といいます。お墓を建てる必要もないので一般墓に比べ費用が安いのが特徴です。永代供養は、子供や家族へのお墓の継承を前提としていないので、お墓の後継人がいない方におすすめの納骨方法です。
永代供養の平均的な費用 15万〜50万 ※収容場所により変動
永代供養のメリット
- お墓を建てる費用が必要ない
- お墓を継承する人がいなくても供養してもらえる
- お墓の維持、管理の費用が一切いらず永代供養がしてもらえる
永代供養のデメリット
- 納骨後は個別にご遺骨を取り出すことができない
- ご遺骨を他人の遺骨と一緒に埋葬されてしまう
海洋散骨
ご遺骨を粉末状に砕き、粉骨した状態で海に撒く方法を海洋散骨といいます。宗教やしきたりにとらわれることがなく、お墓や納骨堂などに比べ、費用もかかりません。人間も自然の一部として、自然の循環の元に還っていくという考え方で、近年核家族化や少子化などライフスタイルの変化と共に増えています。
海洋散骨の費用 3万〜30万円前後 ※場所や方法により変動
海洋散骨のメリット
- 宗派やしきたりにとらわれる必要がない
- お墓という暗く狭い場所ではなく海という広大な自然の中に還ることができる
- 維持費が掛からない
海洋散骨のデメリット
- お墓などのようにご遺骨が存在する場所でお参りすることができない
- 家族や親族の理解を得るのが難しい場合がある
樹木葬
樹木を墓標に見立ててご遺骨を埋葬する方法です。維持管理が不要の場合が多く、墓石を利用する埋葬に比べて低料金で納骨ができ、お墓の継承などの心配も不要です。一般の永代供養などと同じように、霊園・墓地側が管理を行ってくれます。
樹木葬の費用 50万〜70万円前後
樹木葬のメリット
- 低料金で納骨することができる
- お墓を継承しなくても良い
- 霊園や墓地などの中の自然(樹木)の中で埋葬される
- 墓標の代わりになるものが樹木のため、海洋散骨に比べて受け入れ易い
樹木葬のデメリット
- 家族や親族の理解を得るのが難しい場合がある
- 一度埋葬すると取り出すことができない場合がある
- 都市部から離れた山林など広い墓域で埋葬される場合はお参りに時間と労力がかかる場合がある
樹木葬の種類
公園型、ガーデニング型、里山型などがある
自宅供養
ご遺骨をお手元に残し、そばにおいて大切な人を偲ぶ納骨方法を自宅供養といいます。ペンダント・ミニ骨壺・ブレスレットなど遺骨とわからない形にすることも可能で、永代供養や散骨などご遺骨が残らない納骨方法と一緒に行う場合があります。また、ご供養に出向くのが難しい方が分骨した一部を手元供養とするケースも多くみられます。
自宅供養のメリット
- 故人を身近に感じることができる
- お墓を建てる必要がない
- お参りなどに行けなくなっても手元で供養することができる
自宅供養のデメリット
- 遺骨を加工した場合、元には戻せない
- 遺骨を最終的にどうするか考えておく必要がある