墓じまいをして散骨をお考えの方へ

継承者の不在や、金銭面など様々な事情でお墓を閉じたいとお考えの方が増えています。そこで納骨してある遺骨をだす手続きから、散骨し、墓じまいをするまでの手順についてお伝えします。

 

 

墓じまいから散骨するまでの手順

 

墓じまいをすることを伝える

 

お墓などの先祖を祭る財産は「祭祀財産(さいしざいさん)」と言い、相続税の掛からない遺産のひとつです。お墓や仏壇は分割する訳には行かないので、一人だけに引き継がれ、その引き継がれる人を「祭祀承継者」といいます。お墓の管理、お彼岸やお盆、命日などのお墓参りや管理費を支払います。祭祀承継者は主にお墓の管理とお寺とのお付き合いや寄付金の納めたり、法要の主宰を行なったりします。お墓を閉じる場合は、この祭祀承継者が墓じまいを行います。墓じまいをせず、放置したままになると、無縁仏になって、最終的には撤去処分されて、不特定多数の方の遺骨をひとつにまとめて納骨する祀墓に埋葬されます。墓じまいをすることが決まったら、まずは祭祀承継者がお寺や霊園などに墓じまいの旨を伝えます。長年お世話になった寺院の檀家を離れる際、寺院側にお渡しするお布施である離檀料が必要です。

 

埋葬許可証を準備する

 

遺骨をほかの場所に移すときには、改葬許可証が必要になります。必要な書類をそろえて、市町村に改葬許可申請を行います。墓じまいをした後に自宅供養あるいは散骨をするのであれば、改葬許可証は必要ありませんが、お寺や霊園によっては改葬許可証がないとお骨を出してくれない場合があります。このあたりの解釈はそれぞれ異なるので、「役所」と「霊園の管理者」双方に問い合わせ流ようにしましょう。お寺などによっては、散骨に理解がない場合や、法的に定めのない散骨について、役所が認可できない場合もあるので、改葬許可申請書の改葬理由欄には「自宅供養のため」と書いておいたほうがよいでしょう。

 

石材店を選ぶ

 

墓石の撤去作業をお願いする石材店を選びます。お寺側・霊園側が石材店を指定していないのであれば、複数の石材店で見積もりを取ったほうがよいでしょう。クレーンなどが使える敷地の場合は良いですが、敷地や通路が狭く、人的な作業になる場合は、金額が高くなる場合があります。一般的な墓じまいの予算はおよそ30万円です。

 

墓石を撤去してもらう

 

墓石を撤去して石材店に骨壺を出してもらいます。お墓を建てた土地の永代使用権を返納することで、墓じまいは終了します。

 

 

お墓から取り出した遺骨を散骨する手順

 

粉骨する

 

取り出した遺骨は長い間、土中にあり、湿気を含み溶解していたり、カビが生えていたりするので、散骨をするために遺骨のメンテナンスを行います。専門散骨業者にお願いすると、遺骨の洗浄、乾燥、粉骨までを一貫して行なってくれるので、ご自身で行うより専門業者で行うことをお勧めします。散骨は粉骨してパウダー状になった遺骨で行います。遺骨とわかる形でそのまま散骨することはモラルに反するためNGです。

 

散骨する場所やプランを決める

 

散骨する場所と業者を決めます。散骨する場所は日本であれば、海に隣接する都道府県ほぼ全てで行うことができます。ハワイなどの海外でも行うことができます。大きく分けると、自身や家族親族などで散骨を行う場合と、散骨業者に委託して散骨を行う場合の2つがあります。散骨委託すると、自身で散骨を行う場合の半分以下の予算で行える場合もあるので、散骨したい場所と予算に合わせて検討するほうが良いでしょう。

 

墓じまいは時代の変化と共に増えつつあります。都市部での核家族化や少子化など、ライフスタイルの変化が大きく影響しています。生まれた地域で家族や親戚に囲まれ、一生を終えるのスタイルが現代では希有な形となりました。墓じまいを行うためには、費用と手続きが必要なので、家族や親族と十分な準備や話し合いをしながら進めるのが大切です。

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